もう、17年前になるんですね〜。
甲状腺に異常(橋本病)が見つかって、細胞診したら「甲状腺 乳頭がん」と判明して、手術したのが。
「えーーー!がん???」
びっくりしましたよ。
自分が「がん」になるなんんて思っていなかったし、青天の霹靂というかなんというか……。
担当医が言うには、
・おとなしいがん
・転移は頸部リンパか肺
・命に関わるがんではない
(生存率がかなり高く、ほぼ再発しない)
「がん」の中でも『幸せがん』と言われている」とのことで、少しホッとしました。
当時は、シングルで9歳の子を育てていましたから……。
告知の時に「次は親御さんと同席で」と言われたので、母にお願いしました。
甲状腺のこと、乳頭がんのこと、そして手術のことを順に話してもらうのですが、母は途中で泣き出してしまいました。
「がん」と聞いて、いたたまれなくなったようでした。
内心穏やかではないでしょうし、保険屋としても後悔しきりだったようです。
私は母から保険に入っていたので、母としては「がんの払込免除を何が何でもつけておけば良かった……。」と。
なかなか泣き止まない母に、私が「ほら、先生も幸せがんって言っとるし、転移も再発も少ないみたいじゃけぇ」と落ち着かせました。
手術日が3月2日に決まってから、時間が過ぎるのは早かったです。
前日に入院して、翌日の手術に備えました。
当日は、母が付き添ってくれました。
午後イチの手術だったのが、遅れに遅れ2時間以上待っていました。
朝からひっきりなしに救急車が来ていたので、急患の対応で押したようでした。
ようやくお呼びがかかり、てっきりストレッチャーで手術室に移動なのかと思いきや歩きで、手術台へも自分で上がりました。
自分で手術台へ上がるのって、何だか変な感じでしたよ笑。
麻酔をするときに「寝て起きたら、手術が終わっているからね。10まで数えようか。」と言われ、1から数字を数え始めました。
「1、2、3、……7……」まで数えたのは覚えていたのですが、その先は麻酔で効いたようでした。
正直、数えている間「えっ!?こんなに数を数えるもんなん?本当に、麻酔が効くん?」と不安になりました。
イメージでは「3」ぐらいまで数えたら、コテっとなるのかなと思っていたから。
と、こんな感じで手術がスタートしたようでした。
手術中、「何か痛い!なんで?痛い、痛い!」と思っていました。そう思いながら「えっ?麻酔しとんよね?なんで痛い?」とも思っていました。
そんな時、男性の声で「切れん、切れん。硬いわ!」と、聞こえてきたんですよ。
私の頭の中は「???夢?夢にしては、えらい痛いし。声もリアルじゃし。何なん?」と、パニックです。
「あっ!麻酔足して!」と言う言葉を最後に、起きたら手術が終わっていました。
あとで先生から説明を受けたのですが、どーやら手術中に覚醒してしまったようでした。
手術中、脳波はある一定のラインから下にあるようなんですね。
ただ、右頸部のリンパ節が硬くてなかなか切除できず、悪戦苦闘している時に、脳波が「ピコっ」とラインを超えた時間があったとのことでした。
「何か記憶にある?」と聞かれ、術中のことを話しました。
貴重な体験なのかもしれないけれど、麻酔を足したこともあって、目覚めと体のダルさが最悪でした。
しかし本当の大変さは、この後からだったのです……。
明日へ続く……。
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